海難不幸場合他人に救命艇を譲った青年

『ますむらひろし・宮沢賢治選集2銀河地下鉄の真夜中』は、少年ジョバンニが親友とともに銀河を旅する過程で成長していく名作童話を漫画化した作です。

キャラを猫に改変始める肝ったまに驚いたが、先方の気分を「猫瞳」の顔付きで視覚的に表現する試しは巧いと思った。

 

ツーリストには賢治の想定が表れて楽しい。鳥捕りの紳士は讃美歌の祝福を受けずに消えて出向く。賢治は旦那を殺生お客様=パラダイス世界中へ行けない罪人として描き、信仰始める法華経の輪廻転生想定をチャットに投入やる。

他にも賢治は、海難不幸場合他人に救命艇を譲った青年のストーリー・カムパネルラがザネリを助けて死ぬストーリーを通じて、自身犠牲といった献身類情愛に基づくいのち尊重の思考を表明している。

賢治は次女の死を捉えるべく、こういう作を執筆したのだろうか。生前のコーディネートという諳記を持ち積み重ねる異世界中へのツアーだと思えば、死は物凄くも淋しくも薄いのだ、という。

 

後半、現世に戻ったキャラクターはミルク瓶を抱えて帰路を急ぐ。旦那が旅したのは、銀河=ミルキーウェイ(胸の道)です。胸はいのちを繋ぐものだ。

こういうミルク瓶は、キャラクターが親友亡き世界でも強く生き延びる判断を手にした状況の代表であろう。

 

賢治童話の入門編として、平易に噛み砕かれた本書をお薦めする。syuudengotl.x.fc2.com/